つづりっぷ

気まぐれ更新。いつまで続くやら……。

村上龍「テニスボーイの憂鬱」(上)(下)

 読んだものの感想を書こうという事をだいぶ前に書いた気がするので。一番好きな作家(という事にしている)村上龍から。タイトルは昔から知ってはいたものの、ずっと読んではいなかったもの。たまたま100円で上下巻とも買えたのはラッキーであった。

 中身はというと、ただただ「楽しいこと」をしている主人公の話になる(直接何をしているのかはここで書きづらいので省略)。人間的、あるいは道徳的では決してないことしかしていないので、別に自分がそれの真似をしたいわけではないが、とにかく楽しいことをしている。はっきりいうと中身は無い(笑)

 主人公はテニスに熱中しているわけだが、自分にはテニスの経験が全くないので、実際に本のような気分になるのかは分からない。ただ、スポーツを真剣にするときに考えるようなことは共感できるところはある。作中9割方はどうしようもないことをしているのだが、ときたまあるテニスの記述は妙に緊張感があって読んでしまう。

 村上龍のどの作品を読んでも「つまらなさそう」な人は大体ひどい目に会うか、あるいは悪く書かれるかしているわけで、分かっていながらもそれを期待してしまう(グロテスクなのはあまり好きではないが……)。正直読んでいて疲れるのだが、これくらい適当に、自分を持って生きていられるのは羨ましいといつも読みながら思う。

 

 「他人をわかろうとしたり何かをしてあげようとしたり他人からわかって貰おうとしたり何かしてもらおうとしたりするな、自分がキラキラと輝いている時が何よりも大切なのだ」

 

「ひどい味のビールを飲まないですむコツがわかってきたような気がした。まず第一に、いやな気分の時はビールを飲まないことだ、それに、いやな気分にならないためには自分が悪いと反省しないことだ」 

↑臭いセリフではあるが、憧れるわけである(笑)

 ※昔「夏の一冊」みたいなシリーズに選ばれているらしい。対象年齢を考えると正直選出ミスではないかと思うが、なにか選ぶ側にも思う事があるのだろう……。